物との出会い


約35年前、ドイツの旅で出会ったアンティークの鍋。
煤が重なりあって模様となり、何度かの修理の跡や底周辺の緑青も映えて、直ぐに惹かれました。

今見ても美しい、素晴らしいアートな作品だと思います。
何度か修理して使い続けていた素朴なデザインの鍋。
いえ、これは“デザイン”という言葉には収まらない、まさに用の美。
僕が建築に想う理想の形です。
思い出と共に大事にしたいお鍋です。

2022年9月16日 竹田 成太