M邸の蔵の改修工事が始まりました。
8月初旬には足場が出来、屋根の解体工事も終わって、今は大工さんが屋根の下地を造っています。
約70~80年前の建物、物のない時代なので材寸も小さく、また何度かの雨漏りで北側(平谷廻り)は特に傷んでいました。
高温多湿で雨の多い日本ではしっかりと勾配をとった屋根が家を守ります。
最近は、間取りやデザインを優先してフラットな屋根で内樋や平谷で納めていくケースを見かけますが、長い年月の内にはメンテナンスをしっかりやっていかないと雨漏れしやすい構造です。雨漏れは見えない所も傷めていきます。
M邸の蔵も平谷廻りが原因で雨水が入り、色々な箇所に問題が生じていました。
大工さんの工事は平谷に対して十分な対応が出来ていましたが、板金工事、防水工事に問題がありました。また、基本的には当時の建設会社の監理が不十分だったと思われます。
建設業、責任の重い仕事です・・・。
今回の改修工事も少し難しい案件ですがいい勉強になります。
屋根仕舞いまではほとんど毎日足を運ぶことになりますが、屋上に上がるために目の前に見える美しい岡山城が楽しめています。
見る位置が変わるとこんなに大きく印象が変わるものかと驚いております。
さすが風致地区、最高のロケーションです。
2024年8月30日 竹田 成太